コロナの「第三波」が一気に押し寄せてきて、「普通」に戻りつつあった私たちを慌てさせています。

そんな状況にあっても、園児たちの元気と屈託のない笑顔、そしてその成長ぶりはいつもと何ら変わりありません。ですからこんな時こそ、その成長の勢いを滞らせないための手段や方法はどんなものがあるのか、「何が出来て」「何ができないのか」、「どこまでやるのか」を常に自問自答する必要があります。なぜなら、どんな困難な状況であっても、園児たちにとって貴重な時間はどんどん過ぎていき、待っていてはくれません。もちろん幼稚園でできることには限界がありますが、できる限りこれまで通り行うことを基本に、与えられた条件や環境の中で最大限のことを実行するための創意工夫が求められ、またそれこそが「今できること」に他なりません。もしかしたらそれがいつも以上の感動や思い出に繋がるかもしれないのです。

例えば先日、年長組が行った「チャレンジ２０２０」は、少年自然の家での宿泊が不可となり、「お泊まり会」の代替案として、全く別物とはなりましたが、色々アイデアを出し知恵を絞った末の、それこそ年長児にも私たちにも大きなチャレンジとなる行事でした。この「チャレンジ２０２０」は、市内で２番目に高い道樹山（標高４２８ｍ）への登山を最終チャレンジ＜Ⅳ＞として、それ以外の３つ＜チャレンジⅠ＞大繩跳び　＜Ⅱ＞１１人１２脚　＜Ⅲ＞宝探し　は年長園児と先生に任せて決めたものでした。結果は、それぞれの班ごとで全員が協力して４つのチャレンジを見事クリアし、最後は少年自然の家で給食業者による「夕食サービス」（カレーライス）をお腹一杯いただいあとは、茜色に染まった秋の夕やけを観ながら帰途につくことができました。お泊まり会＝宿泊体験が出来なかったマイナス面は補いようもありませんが、一方で、こうしたいつもとは違う『ほんもの体験』ができたことは、代えがたい何かを年長児たちに残してくれたものと思います。

コロナが続く限り、これからも「今だからこそできること」を常に考え、実行していくための工夫をしていくつもりです。